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防火

「火事は消火より防火」
という言葉が好きです。

一度火の手が上がると、消火に費やすエネルギーと時間は膨大なものになる。
だから、やっぱり日々の防火が大切よね~、って事。

話は変わって、獅子は千仭の谷に我が子を敢えて突き落とすって話がありますよね?
私、この話、常々「アヤシイ」と思ってます。

実は、父ライオンは「ついうっかり」我が子を突き落としちゃったのではないんですかね?

ある日、母ライオン。

「ちょっとアナタ~、私用事があるから坊やの面倒見てて~」

父ライオンはアクビをしながら「いいよ~~」

父ライオンは子ライオンを連れて近くのライオン公園へ。

ポカポカと暖かい日差し、流れるそよ風。
父ライオンはついウトウト~っと居眠り。

子ライオンは大はしゃぎ。
久々に父ライオンと一緒で嬉しくてたまらない。
「パパ~~~!!見て見て~~~!!」
ジャングルジムの頂上から手を振る。
で、調子に乗ってジャングルジムから派手に落っこちる。

子ライオンの泣き叫ぶ声で目を覚まし、慌てる父ライオン。
急いで我が子に駆け寄ります。
幸い命に別状はない様子。
「ほっ」としつつも、大きなコブを作ってる子ライオンを眺め、

「マズイっ!!!この事が母ライオンに知れたら・・・・」

(アナタ何やってたのよっーーー!!坊やの事ちゃんと見ててって言ったじゃない!!)

青冷める父ライオン。

そこで、父ライオンはひらめくのです。
「そうだ!敢えて試練を与えた事にしておこう!そうしよう!」

と、こんなオチだと思うんです。
つまり、後付けの屁理屈というか。

いや、何が言いたいかと言うと、父親の子育てはこんなもんだよ、と。
どこか抜けてるんです。
細かい配慮が無い。
「ついうっかり」の連続。

でね、きっと母ライオンからの評価は極めて低いわけです。
「全く頼りにならないんだからっ!」とか思われてたり。
父ライオン自身も、やっぱり向いてないのかなぁ・・・と自信を無くしたり。

でも、私、思うんですけど、「だからこそ良い」んじゃないんですかね?

父親に連れて行ってもらった先で子供が怪我をしたとする。
とてもとても痛い思いをしたとする。
そこで、子供が父親を恨むか?
父親のせいで怪我をしたんだ、と怒るか?

子供は父親を恨んだりしない。
むしろ、遊びに連れて行ってくれた事を思い出として胸に抱えると思う。
痛い思いをしても、何度でも一緒に遊びに行きたがると思う。

で、冒頭の、「火事は消火よりも防火」なんですけどね。
結局、日常的に子供と関わっておいた方が、火事は起きにくいよ、って事。
「自分には向いてないから~」って子育てから逃げちゃうと、火事になった時どうしようもなくなるよ、って事。

子供が引き篭もりになったら?
家庭内暴力を振るうようになったら?
傷害の罪で捕まったら?

火事が起きたら鎮火させるのは本当に大変だと思う。
その時慌てて消火活動しても中々火は消えない。

父親が、不器用ながら、子供に沢山かまってあげてる家庭は火災が発生しにくいと思う。

日本中を震撼させる犯罪を起こした少年の手紙に、
「透明な存在のボク」と書いてあったような気がする。

果たして、透明な存在だったのは、少年の父親ではないのか?
父親が家庭内において、「透明」になっていたのではないか?

そんな事をふと思ったりしました。

仕事、仕事、と言って、子育てから逃げたら後が大変だと思うなぁ、私。
日常の「防火」こそ、大切なのですよ、きっと。

お父さん族の方へ、

          思春期はあったけど、反抗期はなかった娘より。


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on_your_mark

うっかりライオン親子の話がいいですねー。

親子の関わりですかー。
うちは父親不在(逝去)の家庭だったので、
私に反抗期の八つ当たりをしていったなぁ、妹たちは。
じゃあ、私はどうしたかっつーと、結果的には家を出ました。
父親の存在、関わり合いってやっぱりでかい気がします。
by on_your_mark (2006-10-03 12:14) 

ダージリン

paranaさん、いつもながらテーマがすごいです。内容もすごいです。頭が下がります。

私がよく足を運ぶブログの家主さん達は、「仕事、仕事!」と言って子どもを見てくれない旦那さんのことをメチャメチャ非難しては、同調してくれる人と盛り上がっていますが。奥さん達は、「夫が飛んで帰りたくなるような家庭作り」、しているのかなぁ・・・?と思うんですよね。その家庭の子どもさんのことがすごく気になります。
by ダージリン (2006-10-03 23:07) 

parana

>switchさんへ

>私に反抗期の八つ当たりをしていったなぁ、妹たちは。

うんうん、子供って思春期に壁打ちの相手を探すんですよね。
反抗期も甘えの一種だと思うから、懐の深そうな人に向かっていっちゃうんでしょうね。
猫の爪とぎみたい。(笑)
ガリガリガリ~~。

>ダージリンさんへ

非常に難しい点を突いてきましたね?(笑)
う~・・・、書けない。
夫婦の負のスパイラルについて書くのは本当に難しい。
「仕事」って水戸黄門の印籠みたいなものでしょ?
それ出されちゃうと妻族はぐうのねも出ない。
「仕事なんだから仕方ないだろ!」は禁句なんですよ、実は。
相手が小刀しか持ってないのに、いきなりピストルで撃つようなもんです。
戦いとしては非常に卑怯なんですよ。
でも、夫族はいとも簡単にその印籠を出しちゃう。(笑)
だって、簡単に勝てちゃうから。(笑)
だから妻族は影でギャーギャー言っちゃうわけで。
共働きの場合でも、夫族はこの印籠を使っちゃうし。
「俺は仕事で疲れてるんだ!」
「アタシだって仕事して疲れてるわよ!!」
「お前は所詮パートだろ?」
「何よ!家事のほとんどが私でしょ!日曜日だって休みなんかないわよ!」
と、まぁ、こんな感じ?(妄想で)
まぁ、「仕事」っていう印籠を先に出した方が悪いって事で。(笑)
ダメ?(笑)
夫婦の事は本当にムズいです。(笑)
by parana (2006-10-04 02:23) 

ダージリン

paranaさん、大好きです(笑)

「本気で改善したいと思ってないのなら、一生愚痴だけ言ってたら?」って思うんですよ。私。
まさに負のスパイラルですね。

私は「俺はお前より大変なんだ。仕事があって、付き合いがあって・・」なんて言わせません。
専業主婦ですけどね。(たまに手伝い仕事あり)
「いつもありがとう」って言ってもらえるようになりました。「北風と太陽」です。
・・・なんてね。今でこそ言えますが、昔はゴタゴタやってました。8年かかりました(笑)

これは夫婦に関してだけでなくね。やっぱり人間関係ですから。
by ダージリン (2006-10-04 12:57) 

ダージリン

あ・・・。またやっちゃいました。ごめんなさい。先走ってしまった(恥)
そういうテーマじゃなかったですね。

いつも楽しみに読ませて頂いています。
paranaさんにはもっといろんなこと書いて欲しいから、書く気がそがれないようおとなしく見てます。・・・ゴメンナサイ。
by ダージリン (2006-10-04 13:22) 

parana

>ダージリンさんへ

あはははっ!
気にしないで~^^
私、書くの好きだもん。
もっと更新ペースあげたいけど、沸点に達するまでが遅い(笑)
夫婦の事についてももっともっと書きたいけど、何しろ実体験が乏しくて(笑)
経験値の少ない事はうまくまとめられないよぉ~~。
by parana (2006-10-05 00:33) 

シングル父ちゃん

paranaさん、はじめまして。
毎回、楽しく拝見させて頂いております。
シングル父ちゃんと申します。

paranaさんの日記から感じ取られる、父親への思いが大好きです。
父子家庭の子育てに悩む、シングルパパに自信を持たせてくれる日記だと思います。
父ちゃん自身、大変勇気付けられています。
ありがとうございます。

そして、父ちゃんも、paranaさんの御父様のように、心の底で子供に尊敬される父でありたいと思うようになりました。

これからも、日記楽しみにしております。
by シングル父ちゃん (2006-10-05 04:04) 

JOHN

どんなカタチであれ、
親は自分に愛情を持ってくれてるんだって感じる瞬間を
ひとつでも持ってれば、大きな火事にはならないような気がします。
シゴトしなくちゃ食べられないから、一生懸命やるべきだと思うけれど
それを理由に子供から逃げちゃいかんですよね。
シゴトが忙しくても、関われるところは絶対あるはずだから。
私も反抗期がなかったなぁ…
by JOHN (2006-10-05 12:56) 

ゆうこ

paranaさん、お久しぶりです
随分前にリンクのお願いをさせていただいた者です
(リンク貼らせていただきました。ありがとうございます)
そのブログを暫く前に引っ越しましたが
新しいブログでも引き続きリンクさせていただいています
事後報告ですみません><
引き続きよろしくお願いします

父ライオンのお話、笑ってしまいました
でも、本当にそうだと思います

我が家は娘がいますが
朝、夫に娘の着替えを頼んで、着替え後の姿を見ると
服を後ろ前に着ていたり
靴下の左右が違ったりして(側面にマークついてたりしますよね)
????と思うことがあります。笑

なんとなく、お父さんって、抜けている部分があるのかなぁ・・・
なんて思ったりします

でも、不器用ながら子どもと接し続けていくのは
大切なことですよね
子どもが、『いつも自分は大事にされてる』って
感じられますもんね^^

友人のお父さんは
実際に触れ合う時間が取りにくいご職業だったようですが
毎朝、友人に向けて何らかのメッセージを書いたノートを
食卓に置いていったそうです
その子も、お父さんに対して反抗期無かったみたいです^^

子どもは、親に気にかけてもらっていることが嬉しいんですよね

paranaさんの記事、いつも楽しみにしています☆
また、お邪魔させていただきます~
by ゆうこ (2006-10-05 14:28) 

ダージリン

ちょっとゆっくり考えてみました。最近とても気になっているテーマなので。
「おとなしく見てます」なんて言いながら、何度もコメントごめんなさい。

先日の『諦観』ともつながるんですけどね。

私が物心ついてからの父は「仕事、酒、仕事、酒、仕事、酒、酒」でした(笑)
優しい人で、叱られた記憶がなく、酔っぱらうと「お小遣いだ〜」と言って1万円をくれたり。(30年前の1万円ですよ!)
父との思い出で印象に残っているのは、
小学生の頃、あぐらをかいた父の上に座るのが好きだったこと。
中学2年生まで一緒にお風呂に入ったこと(!)
私が社会人になって4年目に転職した辺りから「人間として」をテーマに会話を重ねたこと。
・・・でしょうか。

私の中で、父の印象がとても良いのは、(5年前に他界しています)
もちろん父の姿をありのまま受け止めているから、なのですが、実は、母からの影響がとても大きいかもしれません。
今まで一度も、母の口から父の不満を聞いたことがありません。
仕事が忙しく、父と顔を合わせる時間がない時期でも、子煩悩だった様子を聞かせてくれました。
ついでながらに書きますと、父からも母の不満を聞いたことはなかったです。
by ダージリン (2006-10-06 13:30) 

マー

わははは
父ライオン、ホントのところ、どうなのよ~~~(;一_一)

ただ、やっぱり、
抜けていようが、厳しかろうが、
「接する」「向き合う」ってのは、大事だと思います。
おっちょこちょいのおとうさん、
スンゲー恐いおとうさん、
どんな印象でも、お父さんなのですからね。

俺の言っていることが理解できるようになったら、
接し始めるって人が、いるじゃないですか、
子育ては、女の仕事だ~、なんて感じの人。

中学、高校位になって、
「親の、オレのいう事聞け!」ったって・・・ねぇ?

「アンタ、何してくれたのさ?」ってもんですよ。

うちだって、どうなるか判らないけど(^^ゞ
「だって、おれは、お前の父親だから」と
胸を張って言えるようになりたいです。
by マー (2006-10-06 21:52) 

parana

>シングル父ちゃんさんへ

はじめまして^^
父親は密かな子育て名人だと思っています。
名人芸って分かりにくいから、あんまり一般的ではないですけどね(笑)
一般的な子育ての本って、子育てをした人が書いてるでしょ?
あれはインチキだと思うんですよ。
子育てをされた人が書かなくちゃ本音は出ないもん。
学校の教師って子供を教える事のプロだと思われてるけど、
実際にものすごい悪い事をする子供って教師の子供が多いわけで。
親に隠れてする悪事だから親は知らないと思うけど。
私は子供がいないから子育てについて書くのはオカシイと思われるかもしれないけど、どういう風に育てられたか、を書くのは変じゃないと思うんですよね。
シングル父ちゃんさんも、一般的な子育てのマニュアルに振り回されずに、自分の思う道を突き進んでください。
その道は間違ってないです^^

>JOHNさんへ

父親の存在が子供の心で大きなものである限り、子供はそんなに間違った方向には進まないと思ったりします。
逆に、父親の存在が子供の心の中に希薄である場合、それはもうフワフワと危うく、ちょっとした事で軌道を大きく外れてしまうような気がします。
父親がベッタリベタベタ子供に接する必要は全く無いんですよね。
なんというか、こう、父親の個性みたいなモノが子供に伝われば十分かな、と。
そういう意味でJOHNさんのお父上はなかなかの御仁であったと思います(笑)
個性のカタマリというか(笑)
素敵っ!

>ゆうこさんへ

リンクどうもありがとうございます^^
仕事が忙しいお父さん族が、いかにして子供の心の中で大いなる存在になるのか工夫が必要なところだと思います。
大型のレジャー施設へ連れて行く事だと思われがちですが、そういう何ヶ月に1回みたいな関わり方じゃダメなんですよね。
お父さん族の多くがこの誤解をしてる訳ですが(笑)
実は子供と近所を散歩するだけで良いんですよね。
手をつないだり、おんぶしたり、肩車をしたり、そういった感じでブラブラ歩くだけで充分だと思います。
そういう事をお父さん族にもっと知ってもらいたいなぁ、と。
これからもボチボチ書きますのでよろしくお願いします^^

>ダージリンさんへ

>「仕事、酒、仕事、酒、仕事、酒、酒」
あはははは!!
素敵なお父様ですね(笑)
JOHNさんへのレスでも書きましたが、父親の個性が子供の心の中で生き続ける事ってすごく良い事だと思います。
自分の血のルーツですからね。
その個性が自分にも受け継がれてるのかな~って、子供がふと思うような。
「嫌~、受け継ぎたくない~!」って思いつつも、どこか似てる所が可笑しくなるような。
ダージリンさんの所はお母様も素敵ですね~。
いいなぁ~^^

>マーさんへ

>中学、高校位になって、
>「親の、オレのいう事聞け!」ったって・・・ねぇ?
>「アンタ、何してくれたのさ?」ってもんですよ。

そーーーーーーーーーなんですよ!!!
子供が小さい頃にどうやって関わっていいのか分からないからって逃げていたら、思春期の子供の暴走なんてどうやって止めるんだよっ、って思います。
思春期になって子供が親に反抗すると、父親はパニックになって殴ったりするけど、こういうのは最悪のパターンですよね。
暴力で反抗期の子供は抑えつけられないっつーの。
火にガソリン注ぐようなモンです。
そこで、小さい頃から関わっていると、いくら子供が反抗しても、軽く流せるんですよね。
「オムツしてピーピー泣いてた子が何いってんの?」みたいな感じで(笑)
そういう風に軽くいなされると、子供は反抗しようにも、反抗する壁を失うわけです。
なんだか見透かされてる気がして恥ずかしくなっちゃうんですよね。
やっぱり思い出の中に恥ずかしいものって沢山あるじゃないですか。
そういうのを知られてるんだな、って思うと反抗なんて出来ない(笑)
遊園地のウルトラマンショーでウルトラマンに抱っこされてギャーギャー泣いてる写真のある私には反抗なんて出来ませんでした(笑)
by parana (2006-10-15 16:34) 

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