生(き)
小学生の頃、洋楽が好きで、好きで。
買ったばかりのベータマックスでベストヒットUSAとか録画し、何度も、何度も、
本当に「擦り切れるほど」という言葉がピッタリなくらいに見ていた。
スリラーというビデオが発売されると、1万円という途方もないお値段でしたが、1万円を握り締め買いに行った。
これも、もう、擦り切れるほど。
もちろん、スリラーのLPレコードも擦り切れるほど。
マイケルジャクソンと結婚したいと本気で思っていた。
そんな子供なので、周り子が「たのきんトリオ」に夢中なのが理解できない。
歌も下手、踊りも下手、演技も下手。
一体、何が良いのだろう?
でも、子供ながらに冷静な私は、
「情報が不足しているだけだ。そのうち自然淘汰されてああいうのは消えていくだろう」と分析していた。
で、去年の紅白。
見てないですけど、トリがマッチさんだったということで。
完全な敗北です。
私の読みは完全に外れたわけです。
下手な歌も下手な踊りも、自然淘汰され、そのうち消えていく。
なんてことは起きなかったのです。
起きないどころか、加速してしまった。
ちょっと気になって、分かる人に聞いてみた。
「なんで歌も下手、踊りも下手なのに人気があるの?」
即座に、
「そんなの求めてませんから!!」
「へ?歌手なのに?」
「歌手ではありません。アイドルです」
「え?アイドルって何をする人?」
「アイドルはアイドルです。職業アイドルです」
「へぇぇぇ!」
なんと!私の知らない間に、新しいカテゴリーが生まれていたのだ。
歌を歌うのは歌手。踊るのはダンサー。演技をするのは俳優。
そうではなくて、「アイドル」という別のものができていたわけで。
歌が下手でもかまわない。
ダンスが下手でもかまわない。
演技が下手でもかまわない。
だって、アイドルだから。
私の頭が固いのか、咀嚼できない。
下手な歌も、下手なダンスも、下手な演技もストレスしか感じない。
ストレスすぎるから、もう20年くらい民放はみていない。
ケーブルテレビで好きなチャンネルのみ見る。
どうして私の予想が外れたのだろう?
誰だって上手い歌を聞きたいはず、上手いダンスを見たいはず。
そう思っていた。
でも、違った。
ある人がとても興味深いこと書いていた。
「日本人は民族的に生(き)を好む」
生(き)とは、なま、つまり、フレッシュなもの。
お酒に例えると分かりやすい。
日本のお酒は出来立てをアピールするものが多い。
他の国は熟成したものを好む。
老酒とかワインとかウイスキーとか。
ボジョレーもそうですよね。
出来立てのワインなんか他の国は好みません。
でも、日本では毎年すごい量が消費される。
実は女性もそう。
西洋のオペラに椿姫なる演目がありますが、あれは高級娼婦と若い青年の話です。
そういう風に女性もベテランを好むわけです。
しかし日本は「素人もの」の方が売れるのです。
これは民族性だと。
日出国(ひいずるくに)の民族特性だと。
東から日は昇り、西に沈む。
つまり、日本はフレッシュなものを好む民族である。
何が言いたいかというと、素人っぽさを歓迎する国だと。
下手な歌も、下手な踊りも、下手な演技も、一生懸命やっていればそれで良い、と。
我が子が学芸会で下手な演技をしても、その懸命さに親は涙を流して喜ぶ。
それが日本人です。
熟成されたプロのものはあんまり感動しないのです。
熱狂できない。
素人がたどたどしく歌ったり、踊ったりする姿が懸命で胸を打つ。
アイドルオタクに聞いてみると、「親の気持ち」だと言う。
アイドルが懸命に歌う姿をみるだけで、涙が止まらない、という。
「ここまで成長してくれたんだな」と感動するという。
私は日本で生まれた生粋の日本人だけど、本当にこの心理が分からない。
しかし、ジャニーさんも、秋元さんも、つんくさんも、そこの所を看破している。
すごいな、と素直に思う。
私には本当に分からないから。
素人に感激する気持ちが分からない。
彼らは、プロを見ても「あぁ、うまいね、すごいね」しかない。
感激もしないし、熱狂もしないのだ。
今、一組のアイドルグループが解散するのか、どうなのか、首相まで発言するほどの大騒ぎになっている。
彼らは一体何なのだ?
歌がうまいのか?
ダンスがうまいのか?
演技がうまいのか?
「だからアイドルです!」
私の頭は混乱しっぱなし、である。
私は何人なんだろ?
ニッポンジン、ヨクワカラナイ
にんとも、かんとも、にんにん。
買ったばかりのベータマックスでベストヒットUSAとか録画し、何度も、何度も、
本当に「擦り切れるほど」という言葉がピッタリなくらいに見ていた。
スリラーというビデオが発売されると、1万円という途方もないお値段でしたが、1万円を握り締め買いに行った。
これも、もう、擦り切れるほど。
もちろん、スリラーのLPレコードも擦り切れるほど。
マイケルジャクソンと結婚したいと本気で思っていた。
そんな子供なので、周り子が「たのきんトリオ」に夢中なのが理解できない。
歌も下手、踊りも下手、演技も下手。
一体、何が良いのだろう?
でも、子供ながらに冷静な私は、
「情報が不足しているだけだ。そのうち自然淘汰されてああいうのは消えていくだろう」と分析していた。
で、去年の紅白。
見てないですけど、トリがマッチさんだったということで。
完全な敗北です。
私の読みは完全に外れたわけです。
下手な歌も下手な踊りも、自然淘汰され、そのうち消えていく。
なんてことは起きなかったのです。
起きないどころか、加速してしまった。
ちょっと気になって、分かる人に聞いてみた。
「なんで歌も下手、踊りも下手なのに人気があるの?」
即座に、
「そんなの求めてませんから!!」
「へ?歌手なのに?」
「歌手ではありません。アイドルです」
「え?アイドルって何をする人?」
「アイドルはアイドルです。職業アイドルです」
「へぇぇぇ!」
なんと!私の知らない間に、新しいカテゴリーが生まれていたのだ。
歌を歌うのは歌手。踊るのはダンサー。演技をするのは俳優。
そうではなくて、「アイドル」という別のものができていたわけで。
歌が下手でもかまわない。
ダンスが下手でもかまわない。
演技が下手でもかまわない。
だって、アイドルだから。
私の頭が固いのか、咀嚼できない。
下手な歌も、下手なダンスも、下手な演技もストレスしか感じない。
ストレスすぎるから、もう20年くらい民放はみていない。
ケーブルテレビで好きなチャンネルのみ見る。
どうして私の予想が外れたのだろう?
誰だって上手い歌を聞きたいはず、上手いダンスを見たいはず。
そう思っていた。
でも、違った。
ある人がとても興味深いこと書いていた。
「日本人は民族的に生(き)を好む」
生(き)とは、なま、つまり、フレッシュなもの。
お酒に例えると分かりやすい。
日本のお酒は出来立てをアピールするものが多い。
他の国は熟成したものを好む。
老酒とかワインとかウイスキーとか。
ボジョレーもそうですよね。
出来立てのワインなんか他の国は好みません。
でも、日本では毎年すごい量が消費される。
実は女性もそう。
西洋のオペラに椿姫なる演目がありますが、あれは高級娼婦と若い青年の話です。
そういう風に女性もベテランを好むわけです。
しかし日本は「素人もの」の方が売れるのです。
これは民族性だと。
日出国(ひいずるくに)の民族特性だと。
東から日は昇り、西に沈む。
つまり、日本はフレッシュなものを好む民族である。
何が言いたいかというと、素人っぽさを歓迎する国だと。
下手な歌も、下手な踊りも、下手な演技も、一生懸命やっていればそれで良い、と。
我が子が学芸会で下手な演技をしても、その懸命さに親は涙を流して喜ぶ。
それが日本人です。
熟成されたプロのものはあんまり感動しないのです。
熱狂できない。
素人がたどたどしく歌ったり、踊ったりする姿が懸命で胸を打つ。
アイドルオタクに聞いてみると、「親の気持ち」だと言う。
アイドルが懸命に歌う姿をみるだけで、涙が止まらない、という。
「ここまで成長してくれたんだな」と感動するという。
私は日本で生まれた生粋の日本人だけど、本当にこの心理が分からない。
しかし、ジャニーさんも、秋元さんも、つんくさんも、そこの所を看破している。
すごいな、と素直に思う。
私には本当に分からないから。
素人に感激する気持ちが分からない。
彼らは、プロを見ても「あぁ、うまいね、すごいね」しかない。
感激もしないし、熱狂もしないのだ。
今、一組のアイドルグループが解散するのか、どうなのか、首相まで発言するほどの大騒ぎになっている。
彼らは一体何なのだ?
歌がうまいのか?
ダンスがうまいのか?
演技がうまいのか?
「だからアイドルです!」
私の頭は混乱しっぱなし、である。
私は何人なんだろ?
ニッポンジン、ヨクワカラナイ
にんとも、かんとも、にんにん。
2016-01-23 12:33
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コメント(4)
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高倉健さんの、、一世風靡の名言。。
不器用ですから。。。
これが全てかもしれません。
がんばれーーと思いながら見る気持ち。
判官贔屓とも言われますが、
ヨーロッパではフランス人気質とも重ねられることも
ありますよね、、、て本当か知らないけどフランス人w
既定路線、歴史の積み重ね、身分制度(名家的な伝統)、
そんなもので、民衆がずっと苦しい生活するなんて、
我慢し続けるなんて、縛られるなんて、、おかしい。。。
ブッコワセーーー、の市民革命の国と通じるのか、、、
ま、そんなこんなで、応援したくなるのは、
日本の歴史的には、下克上贔屓、とも言えるのかも。。
by アキオ (2016-01-23 21:35)
>アキオさんへ
不器用な人を応援したくなる気持ち、そうかもしれませんねぇ。
母親の気持ちですなぁ。
なかなか奥が深いですねぇ。
コメントありがとうございます(^^)
by parana (2016-01-24 08:52)
いいんですよきっと。
「アイドル」っていうカテゴリーが無いと困るんですよ。
マッチまで行くと「プロのアイドル」ですもん。
出川やダチョウの竜兵ちゃんみたいにあそこまで行くと職人です(笑)
「アイドル」という職人です┐(´-`)┌
私の中でのアイドルってのは、
疑問に思っているその通り、
「何だかわからない、納めようにも納められない中途半端」なもの(笑)
それで良いかと^^;
そしてそれを絶賛する人も然りかなと・・^^;
もっと可哀そうなのは、
〇〇アイドルと、アイドルの前に〇〇が付く人達かなぁ~と。
グラビアアイドルなら、グラビアを飾れないようになったら、
ママアイドルならママが取れたり、
それこそ、
地下アイドルが世に出てきたら、もはや・・・
「アイドルの世界」はきっと想像より厳しいかもしれませんね(`ー´)イヒヒ
by マー (2016-01-30 18:55)
>マーさんへ
アイドル、、、日本独自の文化かもしれないですねぇ。
アメリカの国歌斉唱ってすごい歌のうまい人達がするじゃないですか。
日本の歌手であそこまで歌える人達って一体何人いるのでしょうねぇ。
不思議な文化ですよ、ほんと。
by parana (2016-02-20 12:20)