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うどん

関西、東北、そして九州。

何度災害に遭っても、私たちは学べない。

何日も食べていない、おにぎりしか食べていない。

そんな状況に毎度、毎度陥る。

そして全国からの支援物資。

荷おろし、荷捌き、荷積み、個配送。

一体、誰ができるのか?

毎度、毎度、大混乱。

せめて、ご飯だけでも、と思うが、ここで「公平、公正、平等」などとやっかいな問題が起こる。

学校の体育館などは1000人規模で集まる。

そこに、個人の力で、公平に、平等に、何か食べ物を配れると思うのか?

たとえば、私が「まんじゅう」を10個持っていたとしよう。

私が10個だけ寄付したいと申し出る。

しかし、受け取ってはもらえない。

990人が食べれないからだ。

つまり、公平に、平等にしようとすると、その寄付は受け入れられないのだ。

たとえば、200食のうどんを用意できるとしよう。

1000人の避難所で受け入れてもらえるか?

答えは「否」だ。

「うどんを配ります」というと、一斉に1000人並ぶのだ。

じゃ、201番目の人はどうなるの?

その201番目の人は、次の炊き出しの1番目の権利があると思う。

つまり、並び続けるのだ。

いつあるか分からない配給に、何時間も並ぶのだ。

だから、「おにぎり」になる。

平等に配れるものしか、配れないのだ。

しかし、それも被災者が握るのだ。

まさに、不眠不休でおにぎりを握る人達である。

自分達も被害に遭っているのに、片付けもあるのに、ずっとおにぎりを握り続けるのだ。

何度繰り返せばいいのか?

個人の力で1000人規模の食事作りは無理なのだ。

誰もが気付いてる答えがある。

でも、誰もそれをしようとはしない。

なぜなら、何も、誰も、儲からないからだ。

それは、災害に遭っていない近隣の給食センターを使うことだ。

給食センターなら、1000食は楽勝だ。

1センター、1日9000食はいける。

そして、低温輸送車も持っている。

つまり、衛生的に運搬できるのだ。

だいたい3日目くらいには、なんとか車両が入れる。

そこで車両は自衛隊、ライフライン復旧隊、赤十字、そして給食センターの車。

それくらいに絞る。

すると、ものすごい渋滞は避けれる。

うちの子供の給食が~というモンスターペアレントがいても、「緊急事態ですから」と一蹴すればよい。

およそ2週間くらいすれば、だいたいのライフラインと物流が元に戻る。

被災者も不眠不休でおにぎりを握る必要はない。

自宅を片付けたり、自警団を組織したり、色々対策できる。

この近隣給食センターを災害時は災害時給食センターに切り替える案は誰でも思いつく。

しかし、実行されない。

それは、儲からないから。

災害時は実はいろんな人が儲かるのだ。

そして、毎度、毎度、悲痛な叫びに変わる。

何度繰り返せばいいのか?

平等に、公平に、これが実現できるのは給食センターだけだと言うのに。

寸胴鍋だとカセットコンロで温め可能である。

緊急事態なので、寸胴で提供できる食事に絞れば良い。

低温輸送車は寸胴鍋を下ろすだけで、そこから先の温めや配膳は地元の人にして頂けば良い。

で、空荷(からに)で帰るのは勿体無いから、前回の寸胴鍋を回収する。

これの繰り返し。

3食提供する必要もない、2食で良い。

それだけでも、地元の人達が不眠不休でおにぎりを握ることに比べたら断然ましである。

簡単、かつ、合理的。

こんなこと、誰もが分かっている。

でもやらない。

政治家は政治パフォーマンスができないし、マスコミもドラマチックな報道ができない。

色々な人達が儲からない。


「うどん」の話はしただろうか?

私は「うどん」という話が大好きだ。

ある人が和尚さんに、「地獄とはどんなところですか?」と聞く、

和尚さんは、

「地獄というのはだ、大きな鍋があって、中には旨そうなうどんが煮えていて、そこには1本の長い箸しかない」

「誰もが、我先にとうどんを食おうとするのだが、何しろ箸が長くて自分の口に運べない」

「誰もが争い、奪い、そして誰もうどんが食べられない、それが地獄じゃ」

では、天国は?

「天国というのはだ、大きな鍋があって、中には旨そうなうどんが煮えていて、そこには1本の長い箸しかない」

地獄と一緒じゃないですか!

「そこは、長い箸でうどんをつまむと、鍋のお向かいの人に「貴方からどうぞ」とうどんを口元まで運ぶんじゃ」

「そうやって、次々とお向かいの人の口元にうどんを運んであげる、それが天国じゃ」


私たちは学べない。

何千年たっても学べない。


にんとも、かんとも、にんにん。

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コメント 4

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災害等の対策として施設や運営要綱など、大がかりなものは、やはり行政の力無くして展開出来ないのだろうけど、いざその時何の問題も無く起動出来るかと言ったら難しい・・・。結局は行政とか責任とか、はたまた儲けwとかね、それが足枷になるんでしょうね。
危機意識が強い、機転の利く人、リーダーシップを発揮する人等々はいるのだろうけど、結果その足枷が付いてしまう。
良かれと思った事が攻撃されたりもする。
そして危機下においても「欲」が先行してしまう。

天国のうどんの美味しさを少しでも想像できればいいのになぁ。

・・・・私もその想像しなくてはな・・(~_~;)



by お名前(必須) (2016-04-25 23:32) 

parana

>名無しさま

地方自治体同士が独自で連携するというのは難しいので、国が主導で動くしかないのだけれど、なかなか上手くいかないでしょうねぇ。
これを機会に自分の子飼いの企業が儲かるように便宜を図ったり、税金をどういう風に自分の都合のよい方面にばら撒くかしか頭にない人達が考えるので、まったく機能しないと思います。
機能しないので、個人でやろうとすると限界がある、と。

天国のうどんのような世の中になるのは難しいですね。

コメントどうもありがとうございます(^^)

by parana (2016-04-29 08:13) 

マー

マーです。
名無しになってました。失礼いたしましたm(__)m


by マー (2016-04-29 19:35) 

parana

>マーさんへ

いやいや、実はマーさんだろうな、と思ってましたよ(笑)
でも、間違ってたらすごい失礼なことになっちゃうな、と。
わははは。
by parana (2016-04-30 14:22) 

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