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破(は)

最近、面白いなぁ、と思ったこと。

幸島のサルのお話。

この猿のイモ洗い行動は知っている人も多いと思う。

ある日一匹のメス猿がイモを洗い始めたら、それが伝播し、一定数を超えたら遠隔地のサルもイモを洗い始めたとか、なんとか。

100匹目の猿とか、そういう呼称もあったり。

それ自体も興味深いのですが、それよりももっと強烈に興味深いのは、、、、

イモ洗いの慣習の広まり方です。

まず、1匹のメス猿から始まって、それ以降はメス猿と若いオス猿の間に広まったということ。

中年以降のオス猿は???

死ぬまでイモは洗わなかったんです!

ちょっとピクってなりません?

会社組織の中を見渡してごらんなさいな。

ちょっとクスってなりません?

中年以降のオスはイモは死ぬまで洗わないんです。

つまり、脳が固くなっちゃってるんです。

変化を拒否るんです。

ある男性経営者の人が言っていました。

「商売を考えるときは女性の脳で考えなさい」と。

「男の脳で考えたらダメ。女の脳で考えなさい」と。

分かってる人は分かってるんだろうなぁ。

老子のキーワードに出てきますね。

生まれたての赤ちゃん(嬰児)、女性(牝)、何も加工されていない木(樸)。

つまり、固くなっちゃダメってことなんですよ。

「けっ!イモなんか洗ってられっか!」

中年以降のオス猿の思考ですね。

なぜそうなるのか?

結局、恐怖なんですね。

怖いんですよ。

変化が。

本能的に怖い。

変わることが恐ろしくてたまらない。

無意識の恐怖なので、本人は気付かない。

だんだん世の中は変化してきている。

良いとか、悪い、とかではなく、変化している。

恐らくそのことに最後まで気付かない、もしくは抵抗するのは中年以降の男性だ。

私の感覚だと柔らかくなっている。

素朴で、柔らかく、ふわっとしたものが好まれる傾向にあると思う。

この変化は嬉しい変化だ。

もちろん、抵抗勢力もあるだろう。

しかし、流れは止まらない。

柔よく剛を制す

一般的に知られている言葉だが、これも、老子の言葉である。

将欲歙之、必固張之、
将欲弱之、必固強之、
将欲廃之、必固興之、
将欲奪之、必固与之、
是謂微明、
柔弱勝剛強、
魚不可脱於淵、
国之利器、不可以示人

将(まさ)にこれを縮めんと欲すれば、必ずしばらくこれを張る。
将にこれを弱めんと欲すれば、必ずしばらくこれを強くす。
将にこれを廃せんと欲すれば、必ずしばらくこれを興す。
将にこれを奪おうと欲すれば、必ずしばらくこれに与う。
これを微明(びめい)という。
柔弱は剛強に勝つ。
魚は淵を脱すべからず。
国の利器はもって人に示すべからず。

老子は本当に対比が好き。

韻が良いからだと思うし、なんとなくクリアになる。

微明(びめい)とはなんぞや?

かすかな明かりですね。

はっきりとした明かりではなく、ぼんやりとした明かり。

老子は知ったかぶりが大嫌い。

分かった、とか簡単に言う人は何も分かっていない人。

分からない、ということを素直に「分からない」という勇気をもった人が好き。

でも、分からないからとすぐに人に聞く人も大嫌い。

自分の脳を使って、一生懸命、分からないなりに考え続ける人が好き。

今、日本は観光に力を入れようとしている。

多くの外国の人達を多く呼ぼうとしている。

それは本当に愚考である。

共鳴する人は無理に呼ばなくても来る。

「来てください、来てください」というのは愚かだ。

ハラルフードなど、本当に愚かだ。

一神教の恐ろしさを理解していない。

何もするな、といつも老子は言っている。

何もしなくても、共鳴する人は、来る。

それで良い。

とりあえず、静かに日々暮らす。

これが大事。

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アキオ

昔から言われていますね。
変わりたくない、人たちは昔から、
老害などと言われて。

にしても、いい悪いはともかく、
新しい時代を開くには、やはり立ちはだかるもの、
を超えていく力も必要な気がしています。
フランス革命的なものが。。
(あの国も今や。。。ですが)

今の時代、
戦中育ちに育てられ、何もない国民総貧乏から立ち上がり、
一億総火の玉となって、中流を目指し、実現していく時代。
学生運動あり、バブルあり、の時代を乗り越えてきた
その力の残り香を超えていく力さえ。。
とも思えたりもします。
江戸時代に近いのかもしれない。
「どうせ変わらないしー、てか、あいつらいつまでいるんだよ」
のメンタルだと特に。。

さて、どう流れていくのか、、舛添問題もそんな中の一つだと思ったりする、今です。
by アキオ (2016-06-12 19:19) 

マー

うむむむ・・・
ウチ(勤務してる会社)だと職種的にもそうなのか、固いと言われるであろう世代が熱いかも^_^;
若年層の方が変化とかチャレンジに二の足を踏みます。
というか・・
「自分の脳を使って、一生懸命、分からないなりに考え続ける人が好き」という人間がこの世代に少ない、もっと言えばそうさせない仕組みにした世の中もあるのでしょうね。

例えば、ウチの職種は、
能力を機械機器を介して形にするのですが、足りない能力を補う技術の進化が速すぎて、失敗とか基本を学ぶ時間より速くコレが追いつく。

世代が若いほど直面。
便利って相変わらずもどかしい。

ま!
こんな事言うのが頭の固い中年だったりするかもね(笑)

by マー (2016-06-12 23:23) 

parana

>アキオさん

若い人達のエネルギーが少ないような気がするわけですが、それは少なく見えるだけなのかもしれないです。
昔は馬力のある車が好かれましたが、今の子達は、軽自動車や、むしろ車を所有しない方向になっています。
そのエネルギーはどこに行くのか、ということですが、放射状にいろんな方向に向かっていて、私たちの世代では理解できない方向かな、と。
エネルギーの変化を感じますねぇ。
面白いな、と思います。


>マーさん

現場はいつもダイナミックですね。
脳がいつまでも若い。
本田宗一郎さんみたい(^^)
現場を知ってる経営者がいるうちは間違わないのですが、
なぜか文系の現場を知らない世代が経営層に居座って、段々とおかしくなる。
悲しいことです。
by parana (2016-06-18 21:12) 

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