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カレーパン

私の好きな話の一つに「カレーパンの話」というのがある。

ある子供がカレーパンが大好きで、スーパーに行く度にカレーパン、カレーパンとうるさいのです。
そんなに毎回カレーパンを買うわけにはいかないから、たまにしか買ってあげないわけです。
だから、ますますカレーパン、カレーパンと子供はうるさく言います。
ある日、いい加減うるさいので、カレーパンを10個買い、子供に与えました。
子供は大喜びです。
家に帰ってカレーパンを食べ始めると5個目くらいで気持ち悪くなり、6個目あたりで、「もう、いらない」と言いました。
それから、子供はスーパーに行ってもカレーパンを欲しがらなくなりました、とさ。

これは実話である。
(注:私ではない。でも似たような事例はある。私の場合、それは『カッパ巻き』)

子供は我慢させられれば、させられるほど、欲求が強まる傾向があると思う。
逆に欲求が必要以上に満たされるとすぐに飽きる傾向もあると思う。

私の身近にゲーマーというか、いい年こいてゲームに夢中の人がいる。
古いゲームソフトをオークションで落札したりもしている。
ちょっと気になって聞いてみると、案の定、子供の頃ゲーム禁止の家庭で育ったとのこと。
唯一の楽しみは友達の家に遊びに行った時にゲームをすること、だったらしい。

大人になって子供の頃の欲望を満たそうとするとキリがない。
砂漠に水を与えるように、いつまでたっても満たされない。
買っても、買っても、買っても、買っても、まだ欲しい。
ハタから見ると、一種異様な雰囲気。
「もういい加減にしなよ」と言っても聞きやしない。

心って砂漠化するのかも。
森が林になり木になり、やがて砂漠化するがごとく。
林や木の段階で手を打てば、砂漠化は防げるのかもしれない。

何もモノだけに限った話ではない。
「愛情」だってそう。
欲しい、欲しい、と思っている時に与えられなければ、どんどん砂漠化する。
砂漠化した後で、どれだけ愛情を注いでも、もう元の森には戻らない。
というか、戻りにくい。

こういう事って案外多いなぁ、って最近思う。

砂漠化してからじゃ遅いのに。


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コメント 18

nobu

何に対しても「足るを知る」ことが大切ですね!
こと「愛情」についてだと、与えられてこなければ、与えることも出来ないかも?
そんな風にも思います。
by nobu (2006-01-20 05:14) 

素人写真

「愛情」だってそう。・・・・
同感です。
そして nobu さんの「与えられてこないと,与えることができない」も,私もそう思っています。
by 素人写真 (2006-01-20 07:15) 

on_your_mark

ん~難しいですね。
常に満たされていれば、欲求を知らない大人になってしまう。
欲しいものは何でも手に入ると思ってしまうかも。
by on_your_mark (2006-01-20 07:58) 

kugna

なるほどぉ・・・
いつもながら,鋭い考察!
ちなみに私は「カレーパン」じゃなく「ぶどうパン」と「メロンパン」
レーズンはもう見たくない(^^ゞです。
by kugna (2006-01-20 08:26) 

レイチェル

そうなんですね。きっと!
自分には、抜けている記憶の中に・・(勿論幼い頃の出来事)
一口で、カパッ!・・カパッ!・・とあの和菓子(栗鹿子・すあま・・etc)
をいくつも満面の笑顔で食べていた・・と云うのです。父の育った家が
和菓子屋をしていましたから・・・売り物にならない練習台になった物が
沢山あったらしいのです。味噌っ歯の泣き虫レイチェルでした。

物心がついた時には、甘いものが苦手な女の子になっていました。
味覚中枢が「もう甘いものは結構!」と危険信号(だったかも)を出して
くれたのかも?しれませんが・・・
満足以上のモノを幼くして脳は・・・少しの甘味でいつも満たされる様な
レイチェルにしてくれたんですね・・・・一応「父」に感謝・・かな?
by レイチェル (2006-01-20 12:47) 

アキオ

それ、、凄くわかる、、、
by アキオ (2006-01-20 18:19) 

私は中学の頃、一生ぶんのメロンパンを食べました。
もう見たくありません。
by (2006-01-21 02:16) 

過ぎたるは及ばざるがごとし
とはいいながら
度を越して後悔して、また同じことをして…と
なかなかうまくはいきません。
by (2006-01-21 08:31) 

タップくん(女子)

はじめまして。どこから飛んで来てみつけたのか自分でもよくわかりませんが、最初ブログを読んだ時からすごく共感してしまって、ずっと隠れ読みをしておりました…。が!
「んもー!がが我慢できない!コメントさせてください!」と、今書いてます。
『そこから先なんですよ本当は』『しっぽ』『偏屈な人』『くろひげ危機一髪的な』…などなど、みんな私が経験した事で、「世の中には、こんなに自分と同じふうに考えてる人がいるんだ(涙)」と、嬉しくなってしまいました。
他も沢山読ませてもらいましたが、明るい話なのに、全部泣きそうになっちゃうんですよ…。どうにかしてください。
「まさか私が寝てる間に書いてるんじゃ…?!」とも考えてみましたが、(あ、私こんなに文才無いから違うか。)と、すぐ気づきました…。
『くろひげ…』も、先日全く同じ事をして、グサグサ短剣が刺さりまくりました。ショツクでした。

小さい頃の私には、『愛』という「カレーパン」がありませんでした。
それはそれは欲しくてたまりませんでしたが、当時希望が叶う事は、ありませんでした。
大人になって、『さぁ、カレーパンいっぱいどうぞ』と言われても、
お腹の底に穴があいちゃったのか、食べても食べても「カレーパン」が通り抜けて
行ってしまうのです…。これが砂漠化現象です…よね。
ただの「アイラブカレーパン!」が
『カレーパン、モアーエンドモアー!!カモーン!カモーン!』
こっちからこっちまで全部頂戴!大人買いよ。状態に自分で薄々気づきつつ、
止めたいのに止まらない。泣きながら「止めて下さい…」と思う事もある。

『小さい頃』の愛のカレーパンがいかに重要だったか…と考えると、
今の大人が一人でも多くその事に気づいて『子供のカレーパン(愛)SOS』に
少し時間を割いてほしいなぁ…と、思いました…。

(↑「ただの甘やかし」と「甘えていいよ」は違うから、
『子供のワガママを聞く大人が増えてほしい』って意味ではなくて、
『子供時代に親という存在に、「存分に親に(受け入れてもらった)甘えられた」という記憶』が「子供が安心して自立できる(愛の底なし欲求にならない)大事な要素だ」と気づいてほしい、って事です。)

paranaさんは優しい人だなぁー!涙。
長々とすいませんでした。
これからも、楽しみにしています。
by タップくん(女子) (2006-01-21 15:36) 

seita

砂漠化していることへの自覚があっても、どうにもならないのでつらい。
似た者同士で集まるしかないのかもしれません。
by seita (2006-01-21 21:33) 

マー

実感しています…
どこで水を、どんな質の、どれ位、そして与えた後の潤い、等々。
心にすごく響きましたよ~~。
by マー (2006-01-21 21:50) 

あしか

思わず膝をポン! と打ちたくなりました。
砂漠になってしまったら、ただ水を与えるだけでは緑化しないですもんね。

ちなみに小学生の同級生も同じような事を言っていました。
その人の場合は「クリープ」でした。
子供って、あーゆー物をなめるの好きですよね?
ある時その現場を親に見つかってしまい
「怒られる!!」
と思ったそうですが、親はにっこり笑いながら
「一瓶なめなさい」
と言ったそうです。
案の定、途中で気持ち悪くなって、それ以降はもうこっそり舐めるのを止めたそうです。
by あしか (2006-01-22 00:18) 

moka

あ〜、今の私には一番胸に響くおはなし・・・。
次男の際限なく続く「あれ欲しい、これ欲しい」「何でもいいから何か買って」
これはもしかしたら、物欲ではなく、愛情不足・・・?
心して息子たちに接します。
ありがとう。paranaさん。
by moka (2006-01-23 09:09) 

pingpong

なるほどねーと感心してしまいました。
私にとってのカレーパンは、肝油ドロップです。
未だに食べたいです。

モノはともかく、愛情だけは充分に与えたいです。
心の砂漠化は、恐ろしいですから。
by pingpong (2006-01-26 16:43) 

なるほど~!!
私はそういう経験がありませんが、よく聞く話です。
心の砂漠化かぁ・・・・。考えちゃうね。
by (2006-01-29 15:42) 

ゆうこ http://no2path.exblog.jp/

はじめまして、ゆうこと申します

父子家庭、で検索してきました。
私も父子家庭でした。今は結婚して娘が一人います。
私も昔、paranaさんと同じような気持ちになったことがあるなぁ・・・
と思い出しながら読み、泣けてしまいました

うちは母とは死別でしたが、
父と母はほとんど離婚寸前の夫婦でした。
母の死後もひっちゃかめっちゃかで、
家族で協力する、ということの難しさを感じました。

paranaさんと、paranaさんのお父さんの様子を
ブログで拝見して、すごいなぁ、と思いました
2人で、自然体で仲良く(という表現は違うかもしれませんが)していて
本当にすごいです

私は母がいなくなった後、父を憎んでしまい
結婚する直前まで父を許せずにいました
今では本当に父に感謝しています

paranaさんはお父様を天に送られているのですね
paranaさんの記事を読み、父をもっと大事にしなくちゃ、
という気持ちになりました

ありがとうございます

この記事の内容とずれてしまいすみません
あと、私もブログを持っていまして、こちらのリンクをいただきたいのですが
よろしいでしょうか?
よろしくお願いします
by ゆうこ http://no2path.exblog.jp/ (2006-02-04 02:13) 

parana

>ゆうこさんへ

もちろんOKですよ^^
by parana (2006-02-05 00:56) 

soratobuakatoraneko

はじめまして。とても興味深い内容でした。
自分の心のトラウマってなかなか気がつかなくて、無意識に自分で自分を苦しめているって言うことがあるんだと、最近気がつくことができました。
「なんで自分は満たされていないのか」
と気がついたときに、ちょっと状況が変わるような気がします。
by soratobuakatoraneko (2006-02-08 14:20) 

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