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足る(たる)

恐らく、空海さんの時代は飢餓が多かったことでしょう。

人々が飢え、子どもができても喜ぶどころか、間引きを行っていたと思われる。

何のために生を受けたのか、そんな事を考える余裕もなく、ただただ空腹との戦いであっただろう。

そんな時代の空海さんの願いは、今、達成したと思う。

人々は美味しいものを食べ、子どもの誕生を喜び、食べる事以外の事を考える余裕もできた。

いや、空海さんの願いはそこじゃない、かもしれないけども。


でも、不幸ですよね?

不幸と決めつけるな、と言われるかもしれないけど、不幸ですよね。

年間自殺者、すごいですよね。

だいたい3万人といわれていますが、カウントの方法がおかしい。

遺書あり、24時間以内の死亡、で1カウントです。

遺書がなかったり、24時間超えて死亡した場合、ノーカウントです。

変死扱いかな?

本当の数など分からないけど、3万人ってこたーないですよ。

未遂まで入れちゃったら、もう、とんでもない数字です、きっと。

この事実から分かることが一つあります。

人間はお腹いっぱい食べれても幸せにはなれないんです。

もちろん、美味しいものを食べた瞬間は幸せです。

でも、それは揮発性だということ。

一瞬で消えちゃう。

持続しない。

この自殺者の問題はずっと放置されています。

電話相談とかそういうのはありますけどね。

これはね、資本主義と相容れないからなんですね。

資本家や商人たちの懐を潤すためには、この問題は放置するしかないんです。

理由は、「儲からなくなるから」


前にダイヤモンドの話を書きました。

貴重だ、希少だ、価値がある、と思わせておいて、めっちゃ埋蔵量があるという。

要するに、流通量を抑えて、商人たちが価値を創っているということです。

詐欺ですやん。

合法的だけど。

カラットがどうの、クラリティがどうのって言ってる人達アホですやん。

もう一回言います。

アホですやん!!

でもね、「婚約指輪は~やっぱりダイヤモンドよね~」とか言います。

ダイヤモンドは一例です。

こんな風に、商人たちが仕掛けてるんです。

脳がね、溶けてるんです。

なんで、脳が溶けてるんでしょうかね?

小さい子らが見るテレビってCMがエグイですよね。

吐き気がするくらいエグい。

こういうのを小さい頃から見ちゃうから、脳が溶けてる。


ちょっと前に聞いた話。

ある幼稚園児の会話。

「僕んちの車ベンツなんだ」

「へ~何クラス?」


5歳児ですよ、この会話。

5歳にして、脳が溶けてる。

でもね、この何クラス?って聞いた子の親って借金だらけですよ。

確かにこの子の親はSクラスだけども、銀行もお金を貸さないような個人事業主ですよ。

自転車操業です。

なんでベンツにこだわるかな~って思うけど、見栄なんでしょうね。

ヤナセの営業、ほんと上手いですからね。

この親にして、この子あり、の見本かな。


モノが浸食していくんです。

脳はデリケートなのに、小さい頃からこんな調子です。

「持ってる」=勝ち

「持ってない」=負け

分かりやすい勝負ですね。

でも、この土俵から降りるのって怖いんですよ。

この土俵で勝負する分にはルールも簡単だし、手軽に優越感に浸れますから。

この土俵の上にいる限り、自分自身で勝負しなくてすむわけですから。


I have nothing.

この事実に目を向けるのは本当に怖い。

素の自分。

これに向き合える人は少数です。


ここで老子です。

はい。


五色令人目盲、五音令人耳聾、五味令人口爽、

馳騁畋獵、令人心發狂、難得之貨、令人行妨、

是以聖人爲腹不爲目、故去彼取此


五色は目を盲(もう)ならしめ、五音は耳を聾(ろう)ならしめ、五味は口を爽(たが)わしめ、

馳騁畋獵(ちていでんりょう)は心を狂(きょう)せしめ、

難得(えがたき)の貨は行を妨げしむ。

是(ここ)を以(もっ)て聖人は、腹を為(な)して目を為さず。

故(まこと)に彼(かれ)れを去(す)てて此(こ)れを取るなり。


さて、どんな意味でしょ。

五色というのは、色とりどりという意味ですね。(青、黄、赤、黒、白)

五音もそうです。

五味も。

つまり、ひっくるめて、贅沢ということです。

馳騁畋獵(ちていでんりょう)とは、原野を駆け巡り、狩りをおこなうことです。

興奮状態という意味ですね。

難得(えがたき)の貨は、大金という意味ですね。


これは、そのまんま、現代です。

色も、音も、味も、興奮状態も、大金を求めることも、そのまんま現代です。

で、聖人は、腹を為して、つまり、内側ですね。

目を為さず、つまり、外側ですね。

彼(かれ)れを去(す)てて此(こ)れを取るなり。

外側をすてて、内側を取る、と。


これは、ほんとうに、老子そのもの、といった感じです。

外側よりも、内側。

内に、内に、入っていって、やがて、宇宙と一体となる。

これが、生命のエネルギーが一番輝くことだ、と。


ですね。

でも、これをやられちゃうと、モノが売れないんですよね。

立って半畳、寝て一畳。

こんなことされたら、モノが売れなくて、資本主義が崩壊です。


でも、私たちの存在って、資本家にとったら、ゴミですけど、

資本家たちのために生まれてきたわけじゃないですから。


こういう事書くと、共産主義者とか言われちゃうのかな。

もうね、すぐそういう単純なモノサシで人を計ろうとするアホがいるから困る。


私は猫教の信者です。

猫が神様。

猫をお手本として、生きる。

ただそれだけ。
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コメント 2

アキオ

そういういみで、
さんまのいう、いきてるだけでまるもうけ。
は、最近の言葉では結構スキだったりします。。。

はい。

微妙な違いに価値を見いだし、差別化する.
それは、商売になる。。
わかってるんですよね。。。。
趣味好きは、、微妙な違いが大事、みたいになっちゃう。
そうすると、微妙な差にお金を積むんですよね。。
わかってます。。はいw

でも、、ちょっとだけね、、人生に潤いを。。
と思う事もある。
ヒトは日々揺れていますw
by アキオ (2015-02-21 12:54) 

parana

>アキオさん

生きてるだけでまるもうけ、ほんとシンプルで力強いですよね。
さんまさんの持っているエネルギーの強さの秘訣でしょうね。

趣味好きは、、、うふふ。
ですね。
何のために生まれてきたのか分からないけど、
「お!」とか「わ!」とか、目がキラキラすること、大事ですよね。

コメントありがとうございます。
by parana (2015-02-28 07:54) 

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